c0110869_23333374.jpg
もとアライこと、キシユミ。
キシノウエンのブログです。

信州に移住して、小麦と
お野菜を作っています。
c0110869_13314832.jpg
c0110869_9593410.jpg
c0110869_9591847.jpg

今週の野菜セット内容
(毎週月曜 午後更新)


カテゴリ
今週お届けの野菜セット
畑しごと
酵母いろいろ
農家の地味メシ
パン
おやつ
針しごと
モノ
季節の記録
お出かけ
ワタクシゴト
タグ
(277)
(169)
(151)
(122)
(82)
(80)
(76)
(73)
(66)
(61)
(60)
(50)
(36)
(33)
(30)
(25)
(19)
(18)
(18)
(16)
以前の記事
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
more...
記事ランキング
「企業の農業参入」。 もともとその土地にいた農家は…?

c0110869_18443670.jpg

イオン農業プロジェクトという動きが、
茨城県牛久市でスタートしている。
イオンアグリ創造株式会社という、イオンの子会社。

2.6haの耕作放棄地を開墾するところから始まって、
3年後には、15haまで拡大する予定だそうな。

私は見ていなかったのだけど、
NHK クローズアップ現代の中の話では、
イオンは今後、全国8ケ所でこの牛久パターンを展開する予定らしい。
(参考:こちら

その候補地のなかのひとつが、ここ立科町にある。
まさに、私たちが就農しようとしている美上下(びじょうげ)地区だ。

美上下は、高原レタスの産地として、かつてはたくさんの農家が稼いでいた。
いまでは、高齢化などで離農が進み、荒れているところもかなりある。
けれども、まだ3軒の農家が専業として頑張っていて、
私たちが入れば、形態は違えど4軒目ということになる。
(↓へ続く)



今日の立科町
晴れ
最低-3℃  最高16℃ 






私たちがいま、口約束の契約でお借りしている畑は、
いわくつきの耕作放棄地と隣り合わせ。
2007年、産廃処理施設の建設計画が大反対を受けて中止になったことから、
町が保有、管理しているような感じ。
(参考:こちら

ところが、「市町村は農地の所有権を得ることができない」(農地法3条2項2号の2)。
よって、町としては、公にならないうちにここを手放したいらしいのだ。
なので、町にとってはイオン様様だろう。
ついでに、やっかいな遊休農地の問題も一気に解消してくれるんだもの。


先日、イオンによる美上下の住民への説明会があったようで、
参加したおばちゃんからの報告によると、

・後継ぎがいなくて余ってる畑を使ってくれる
・今いる3軒の農家で出た「はぶき」(=規格外白菜とか)もカット販売してくれるらしい
・引退した独り者のおばあちゃんたちも雇ってくれるかも

という、マイルドで口当たりのいい説明だったらしい。
もちろん、おばちゃんたちにも好印象で、反対運動なんてありえない。



昨年(2009年)の11/25の日記でも少し触れたんだけど、
この話は、畑を紹介してくれた農地コーディネーターも知らなくて、
私たちのハウスがやっと完成して、家も決まった!という時期に初めて知ったことだ。
どうも、畑の地主さんは最初から知っていたようで、
だから私たちは1年限定の仮契約しかしてもらえなかったのかもしれない。

この畑がダメだったとしても、まだこの美上下地区には空いてる畑があるし、
いざとなったらそっちへ移る覚悟で、了解はしていた。


ところが、やっぱり大企業、そんな甘っちょろいレベルではないらしい。
その、私たちの第二希望として考えていた畑までひっくるめて、
美上下全体をイオンの農場として押さえることになるだろう、とのこと。

その巨大農場の中に個人の農家が存在できるはずもなく、
いまいる3軒の農家も、イオンの従業員になるか、
委託栽培みたいなかたちになるかもしれない、とのこと。

それどころか、美上下にとどまらず、ふもとの集落の田んぼにまで及ぶ可能性もあるという。
それじゃ、立科町、完全にイオンにおんぶされちゃうのね。
どこまでが噂で、どこまでがホントの話か分からないけど。

トヨタのおかげでものすっごく肥えていた、愛知のどこかの市町村を思い出す。
いまはどうなっちゃってるんだろ。



農地を探し回っている新規就農者がたくさんいる。
半自給的な「農」を、別の仕事と両立させている人も増えている。
農村カフェだとか、農家レストランをしたくて、物件を探している人もいる。
引退後、菜園のある田舎暮らしをしたい人もいる。
おとなり佐久市のクラインガルデンなんて、待機が200人以上。


都会には、こういう人たちがたくさんいるのに、
なんで、田舎の市町村は、遊休農地や空き家の情報を真剣にまとめないんだろう。
都会出身の私から見たら、こんなにいいところ、宝の山だ。
普及センターも農政課も農協も、バラバラにしか情報を把握してないのが、
とってもとっても歯がゆい。
そもそも、窓口が一本化されていないところからして疑問。

遊休農地、担い手不足、大変大変~といいながら、
私有地には関わりたくない、人任せ、企業任せの姿勢が見え見えだ。
助成金、支度金を用意して新規就農者を誘い込んだって、
情報がオープンになっていなければ、意味がない。

お金も助かるけれど、求めているのはお金より情報だ。


表向きは「遊休農地の活用」。
でも、新たな若手移住者への道を切り開かず、企業参入に頼ったところで、
担い手不足の問題は解決するの?
農業の高齢化は解決するの?
持続可能な未来型農業って言えるの?
夢のある未来へ…ですか?

イオンは、農業参入によって、「野菜・市価の2~3割安を目指す」って。
(参考:こちら
結局は、価格競争に勝ちたいからだよね。
地域の活性化なんて、知ったこっちゃないだろう。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ここまでは、「こんな話が上がってる」と担当者から聞いたこと。
で、今後の話。

土質や日当たりにこだわらなければ、
遠くないとこでも、空いてる農地はたくさんある。

多品目栽培をあきらめれば、楽になれるのかもしれない。

いっそ、ふもとの粘土質の畑で小麦農家になってパンでも売るか、と
逃げ道も考えたりしたけれど、
そもそも、自分たちの就農の動機はそこではない。

まず、美味しくて健康的な野菜が、
特定の人だけのものではなく、
もっと一般庶民にも当たり前の選択肢であって欲しいと。
何より、子供の口に入って欲しいと。
そのために自分ができること、作る側になろうじゃないかと。

そして、大前提として、多品目の野菜を栽培することで、
土の微生物層を豊かにするような農業をしたいと考えていたのだ。

そんな自分の中の芯がぶれたまま、妥協案で就農しちゃったら、
農作業のモチベーションが全然違ってくるだろうし、
なにか困難にぶち当たったときに、乗り越えられないような気もする。



1年後に追い出されるのか、3年後に追い出されるのか、
正直、まだはっきりとは分かっていない。

そして、はっきりと分かる時が来たら、
その時はもう、上からの決定が伝わるだけのことであって、
こちらが何を言っても、決定は決定なのだろう。
だいたい、決定権のある権力者ってのは、目先の利益を優先するものだ。

こんな不安定な状況だけど、
1年間は、ここでできる限りの技術を身につけようと思う。
美味しい野菜を作れそうな自信があるかないかで、
その後の転がり方も違ってくるだろうしね。



by motoarai | 2010-02-24 18:43 | 畑しごと
<< 手作り化粧水(月桃) 今日の畑  物々交換 >>